第14回 チャイコフスキー国際コンクール
優勝者ガラ・コンサート

最高のスケールとクオリティで、「コンクールの中のコンクール」の覇者達が夢の共演!

今年6月に開催された、若手演奏家にとっての世界最高峰のコンクール。今回受賞した輝かしい才能たちの「いま」を聴き、「未来」に期待する注目のコンサート。世界で活躍する若者の出発点に乞うご期待!

[出演者]
セルゲイ・ドガージン(ヴァイオリン部門第2位(1位なし)/聴衆賞)
ナレク・アフナジャリャン(チェロ部門第1位/聴衆賞)
ダニール・トリフォノフ(グランプリ ピアノ部門第1位/聴衆賞)
指揮:アンドリュー・ヤコブレフ
協演:モスクワ交響楽団

[プログラム]
【オール・チャイコフスキー・プログラム】
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
ロココの主題による変奏曲 イ長調 op.33
ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23


チャイコフスキーコンクールとは
イリーナ・シトニコワイリーナ・シトニコワロシアの偉大な作曲家、チャイコフスキーの名を冠した、世界でもっとも伝統と名声のある若手音楽家の登竜門のひとつ、チャイコフスキー国際コンクール。1958年、ピアノとヴァイオリン部門でスタートし、その後1962年にチェロ部門、1966年に声楽部門、また1990年からはヴァイオリン製作部門が加わって、今回で第14回目の開催を迎える。

これまで、ピアニストでは、ヴァン・クライバーン、ウラディーミル・アシュケナージ、ヴァイオリニストでは、ギドン・クレーメル、チェリストでは、ダヴィド・ゲリンガスなど、また日本人としては、上原彩子(ピアノ)や諏訪内晶子(ヴァイオリン)、佐藤美枝子(声楽)などが優勝者に名を連ねる。

歴代、ショスタコーヴィチやロストロポーヴィチがコンクール実行委員長務めたが、今回コンクールの総裁にヴァレリー・ゲルギエフが就任した。今まさに脂の乗った世界的大指揮者がその中心でコンクールを見守ることは、入賞者たちが彼のお墨付きを得て世界の舞台で活躍する大きな可能性を示している。

また、審査委員勢には、ウラディーミル・アシュケナージ、デニス・マツーエフ(ピアノ部門)、アンネ=ゾフィー・ムター、ユーリー・バシュメット(ヴァイオリン部門)、マリオ・ブルネロ、クシシュトフ・ペンデレツキ(チェロ部門)、レナータ・スコット(声楽部門)など、音楽界の重鎮から現役の演奏家まで、豪華な面々が名を連ねる。

今回のチャイコフスキーコンクールには、世界中から腕に覚えのある実力派が多く応募をした。そんな強豪の中から頂点に輝き誕生したスターたちに今から、期待せずにはいられない。


グランプリ、ピアノ部門第1位、聴衆賞
ダニール・トリフォノフ Daniil Trifonov (ピアノ / Piano)
ダニール・トリフォノフ1991年ロシアのニジニ・ノヴゴロドに生まれ、5歳より音楽の勉強を始めた。2010年ショパン国際ピアノ・コンクールで第3位に入賞。併せてポーランド放送局特別賞(最優秀マズルカ演奏賞)を受賞した。、同年5月にはイスラエルのルービンシュテイン国際コンクールで優勝。そして6月のチャイコフスキー国際コンクールにて、ピアノ部門第1位のほか、聴衆賞、そして全部門を通じて最高の演奏したアーチストに贈られるグランプリも同時に受賞した。

その2年前には、第4回スクリャービン国際コンクール(モスクワ)で第5位に入賞。第3回サン・マリノ国際ピアノ・コンクールでは優勝し、併せて特別賞(最優秀チック・コリア作品演奏賞)を受賞した。2009年に、グネーシン音楽院(タチヤーナ・ゼリクマンに師事)を卒業し、現在はクリーヴランド音楽院でセルゲイ・ババヤンに師事している。また、これまでにユーリー・ローズム国際慈善基金の奨学金、スクリャービン奨学金、「ニュー・ネームズ」奨学金、「ロシア・ヤング・タレンツ」基金の奨学金、ガジック基金賞などを受けている。

すでに、オーストリア、カナダ、中国、ドイツ、イタリア、オランダ、ポーランド、ロシア、スイス、イギリス、アメリカなど、世界各地で演奏を行っており、共演したオーケストラとしては、ワルシャワ国立フィル、ローザンヌ・シンフォニエッタ、サン・マリノ響、ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ響、ウィーン放送響、モスクワ室内管、シベリア響、ムジカ・ヴィーヴァ室内管などが挙げられる。また、出演した音楽祭も、ラインガウ音楽祭(ドイツ)、クレッシェンド音楽祭(ロシア)、アルペッジョーネ音楽祭(オーストリア)、ムジカ・イン・ヴィラ音楽祭(イタリア)、デイム・マイラ・ヘス・シリーズ(アメリカ)、ブライトン・フェスティバル(イギリス)、ウィーン芸術週間(オーストリア)など、枚挙にいとまがない。2009年5月には、ニューヨークのカーネギー・ホールにデビュー。


ヴァイオリン部門第2位(1位なし)、聴衆賞
セルゲイ・ドガージン Sergey Dogadin
セルゲイ・ドガージンセルゲイ・ドガディンは1988年に音楽家の一家に生まれ。6歳でヴァイオリンを始めた。彼は9つの国際コンクールで優勝しており、ロシア文化省およびニューネーム慈善財団の奨学金を得ている。またテミルカーノフ賞およびペトロフ賞を受賞している。彼はドイツ、フランス、イギリス、スイス、イタリアなどの各国で演奏しており、サンクトペテルブルク・フィル、ロシア国立交響楽団、ロシア・ナショナル・フィルの他、ロンドン・フィル、ロイヤル・フィル、エストニア国立交響楽団、ラトヴィア国立交響楽団、台北フィルなどのオーケストラと共演している。ドガディンはパガニーニ、ヨハン・シュトラウス2世が所有したヴァイオリンを演奏するという名誉ある経験を有する。


チェロ部門第1位、聴衆賞
ナレク・アフナジャリャン Narek Hakhnazaryan
ナレク・アフナジャリャンナレク・アフナジャリャンは1988年アルメニアのイェレヴァン生まれ。ムスティスラフ・ロストロボーヴィッチ財団から奨学金を授与されている。彼はロシア、ドイツ。オーストリア、フランス、イギリス、ギリシャ、トルコ、カナダで演奏を行っており。2008年にヤング・コンサート・アーティスト・オーディションで優勝。カーネギーホールとケネディーセンターに同時にデビュー。彼は度々ヤング・コンサート・アーティスト・フェスティヴァル・イン東京に参加しているほか、ボストンのシンフォニーホールでボストン・ポップスと共演しているほか、ボストンのイザベラ・スチュアート・ガードナー美術館、バッファロー室内楽ソサエティ、ラヴィニア音楽祭ライジング・スターシリーズなどに出演している。


モスクワ交響楽団
The Moscow Symphony Orchestra
ナレク・アフナジャリャン1989年に創設されたモスクワ交響楽団は、今日、モスクワを拠点とする主要なオーケストラの一つとなっている。創設以来、当オーケストラはモスクワの音楽界で活発な活動を展開しており、ロシア人、外国人を問わず、多くの有名な指揮者や、一流のソリストたちと共演を果たしている。指揮者では、ウラディーミル・ジーヴァ、アーノルド・カッツ、セルゲイ・スタッドレル(スタッドラー)、イーゴリ・ゴロフチンらが、また、ソリストでは、ユーリー・バシュメット、ヴィクトル・トレチャコフ、ヴァディム・レーピン、アレクサンドル・クニャーゼフ、アレクサンドル・ルーディンらが挙げられる。

モスクワ交響楽団は、ロシア国内のみならず、海外でも名声を博している。これまでに、アメリカ、日本、韓国、および西ヨーロッパへのツアーを行い、成功を収めている。

モスクワ交響楽団は、幅広い演奏会プログラムの他に、多くの注目すべき録音も行っていることで知られている。「キリマンジャロの雪」と「五本の指」を収録したCDは、2001年に、エコノミスト誌が選ぶ「CD年間ベスト10」にランクインした。また、イタリア人作曲家、マリピエロの交響曲集は、アメリカのCDレビュー誌より「ディスク・オブ・ザ・マンス(月間最優秀ディスク)」に選ばれ、さらに「ディアパソン・ドール賞」を受賞した。

モスクワ交響楽団では、慈善プロジェクトへの参加も伝統的に行われている。これまで参加したプロジェクトとしては、ロナルド・マクドナルド子供基金による心身障害児のためのチャリティー・コンサート、ロシア医師会によるチャリティー・コンサート、アルメニア人大量虐殺の記念日における特別追悼コンサートなどが挙げられる。また、ジェネラル・スポンサー「ネスレ」や、国立アルハンゲリスコエ博物館の協力の下に開催を始めた夏の野外コンサート・シリーズは、今年で5年目を迎えた。なお、このコンサートの収益金は、アルハンゲリスコエ宮殿の改修費用に充てられている。

1996年からは、ジェネラル・スポンサー「ネスレ」の協賛を得て、モスクワ音楽院の大ホールで、毎年恒例となるコンサート・シリーズを開催している。モスクワ交響楽団は、その高い技術と傑出したレパートリーにより、モスクワの音楽界で確固たる地位を築き、熱心で耳の肥えた聴衆を獲得している。

ダニール・トリフォノフ インタビュー

Q:ウィグモアホールでのデビューリサイタルのご成功、おめでとうございます。すでにショパン・コンクールの前にカーネギーホールデビューを果たすなど、世界中の由緒あるコンサートホールで演奏なさっていますが、ウィグモアホールは特別だったと思います。

最高の音響で、素晴らしいホールでした。ステージ上で音がよく聞こえるので、自分で音をコントロールしやすかったです。今回もファツィオリのピアノを使いましたが、あのホールにもよく合っていたと思います。

Q:緊張なさいましたか?

ロンドンはもちろん、世界の中でも重要なホールなので、多少は……。でも、ウィグモアホールの楽屋には、今までにこのホールで演奏した偉大なアーティストの写真がズラリと飾ってあるんですよ。ピアニスト、歌手、ヴァイオリニスト、その他の楽器奏者などなど……感動的でしたね。そしてホール自体がとてもポジティブなエネルギーを持っているのを感じました。ですから、演奏前は緊張するというよりワクワクしていました。

Q:ショパンのエチュードが大絶賛をうけましたね。
以前インタビューで、「コンサートでは準備されたものを披露するのではなく、コミュニケーションによって生まれたものを届けること」とおっしゃっていましたが、演奏している時は、どのようなことを感じていらっしゃいましたか?

音に対する敏感さが大事だと思っています。自分が弾いている音を注意深く聴いて、音楽に完全に浸ること、言い換えると、演奏しているときは全てを忘れて催眠状態に入っているかのようになるのが目標です。現実から離れて完全に音楽に浸ることができれば、音楽にもスピリチュアルな側面が出てきます。その状態で弾けば弾くほど、自分が音楽に対してどんどんオープンになっていくのです。
聴衆の反応が初めからポジティブであればあるほど、そのような状態になるのは簡単です。そして、その状態の自分の音楽を聴衆が楽しんでくださっているのがわかると、本当に嬉しいですね。ですからコミュニケーションは一方通行ではなく、インタラクティブ(相互方向)なものなのです。

Q:今まで、世界の多くのマエストロ(ゲルギエフ氏、メータ氏など)、素晴らしいオーケストラ(マリインスキー管、ウィーン・フィルなど)と共演なさっていますが、印象的だった共演はどのコンサートですか?それはなぜですか?

うーん、毎回が特別で独特だから、どれか一つは選べませんが……。今名前が挙がったゲルギエフ氏、メータ氏との演奏は確かに一番印象深かったかもしれません。
ゲルギエフ氏とは、今シーズンだけでもう12〜13回共演しています。チャイコフスキー協奏曲をマエストロのもとでウィーン・フィル、マリインスキー管、ロンドン響とともに演奏していますし、ゲルギエフ指揮マリインスキー管で録音もしています。この録音にはチャイコフスキー協奏曲のほかに、リスト編曲によるシューベルトとシューマンの歌曲、そしてリストのメフィストワルツ第1番も入っていて、今年の6月か7月にはリリース予定です。
ゲルギエフ氏とはもう何度も共演しているので、彼は僕の解釈を完全にわかってくれていますし、伴奏としてのオーケストラがどうあるべきかもよくご存じです。だから僕はものすごく自由に弾けるんです。解釈についてとても自由にさせてもらえる感じで、心地よいですね。
あと印象深いのはプレトニョフ氏ですね。去年の8月、ロシア・ナショナル管とチャイコフスキー協奏曲第1番を演奏しました。それからネヴィル・マリナー氏も。彼とは去年の秋、ポーランドのオーケストラとショパンの1番を弾いたのですが、とてもエキサイティングな演奏になりました。

Q:日本で一緒に共演するセルゲイ・ドガージン、ナレク・アフナジャリャンは、以前からの友だちだそうですが、3人で演奏したことはあるのでしょうか?リハーサルはどのように行うのですか?演奏で対話をしている感じですか?それとも、言葉で考えていることなどやりとりをするのですか?

ナレク・アフナジャリャンとはチャイコフスキー・コンクールで会ったのが最初ですから、まだ知り合ってそんなに長くないんですよ。コンクール入賞者のコンサートがパリであったときに共演しました。
セルゲイ・ドガージンは、僕が16歳のときに一緒にコンサートで演奏したのが最初です。彼は当時サンクトペテルブルグで、僕はモスクワで勉強中だったのですが、ロシアの財団が若い音楽家にアメリカでの勉強と演奏会を用意してくれる機会があり、セルゲイと僕がそれに合格して、アメリカで出会ったのです。ちなみにこの財団の奨学金を得て、僕はクリーブランドで勉強しています。
日本に行く前の3月末にワルシャワでコンサートがあって、そこで初めて3人で共演します。

Q:それぞれ、どのような人ですか?

ナレクは責任感が強いですし、それにユーモアセンスのいい、楽しい人ですよ。セルゲイは去年、日本でのチャイコフルキー・コンクール・ガラのときに一緒に来日しましたが、楽しいツアー仲間になりました。彼と一緒に演奏するのは久しぶりなので、楽しみです。
音楽的には二人ともとてもフレキシブルだし、リハーサルをしていてもお互いに理解しやすかったですね。リハーサルの仕方はレパートリーによります。例えばトリオなら全員が対等に意見を出し合って作っていきますが、デュオだとピアノが伴奏的役割になることが多いので、器楽奏者がどうしたいかを中心に考えるようにします。

Q:日本にはショパン・コンクール・ガラ公演、続いてチャイコフスキー・コンクール・ガラ公演とリサイタルなど、昨年2回来日してくださいましたが、他の都市と比べて印象的だったことはありますか?

どこに行っても、人もホールも食べ物も素晴らしい!どんなアーティストにとっても、日本は一度来たら忘れられない大切な場所になると思います。街の印象ではなく聴衆の印象なのですが、日本人の音楽に対する姿勢は素晴らしいですね。コンサートではいつもとてもいい反応をしてくれて、それは僕たちアーティストにとって感動的ですらあります。彼らを見ていると、いかにクラシック音楽が日本人の方々にとって大切か、よくわかります。

Q:子どものころから時間がない・・・と思っていたとおっしゃっていましたが、今もその状態は変わらないのでしょうね。久しぶりにモスクワに帰られて、何をする予定ですか?

一昨日モスクワに戻ってきましたが、明日また一連のコンサートに向けて出発します。これからスイス、フランス、ポーランドです。それが終わったら、クリーブランドに行って少し勉強し、またすぐにモスクワに戻って「イースター・フェスティバル」に参加します。それが終わったら日本です。

Q:ずっと忙しいですが、自由な時間が欲しいとは思いませんか?

暇を見つけてはクリーブランドに戻るようにしています。あそこはじっくり勉強ができるし、いいピアノがあるので心置きなく練習できます。新曲を準備するときも、クリーブランドでするんですよ。最高の環境です。


お忙しいところ、ありがとうございました。 来日を楽しみにしています!


2012年3月18日/聞き手・翻訳:高島まき

公演日 2012年4月26日(木)開場/18:00 開演/18:45
チケットはこちら
会 場 愛知県芸術劇場コンサートホール MAP
料 金 S¥12,000 A¥9,000 B¥7,000 C¥5,000 学生¥2,500
※学生券は往復ハガキで申込みの上抽選。
チケット
発売所
  • 中京テレビ事業:052-957-3333
  • チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード:154-596)
  • ローソンチケット:0570-084-004(Lコード:46187)
  • 愛知芸術文化センターPG:052-972-0430
  • 栄プレチケ92:052-953-0777
  • e+(イープラス):eplus.jp
  • 名鉄ホールチケットセンター:052-561-7755
  • 中日サービスセンター:052-263-7282
  • セブン-イレブン店頭(セブンコード:013-695)
  • 他 有名プレイガイド
備 考 ※未就学児のご入場はご同伴の場合でもお断りいたします。

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